そして、平成28年では、要求には無い吹抜けが、標準解答例に示されています。
今までは要求されたから計画せざるを得なかった吹抜けですが、今後は要求されなくても、立体構成の点数で上位を狙うための道具として、光庭と共に選択肢に入れていくことになるわけです。
・空間構成と立体構成、及び技能の差
ここで一度立ち止まって立体構成について考えてみます。
立体構成は空間構成の点数の一部に割り当てられているわけです。
足切り点が設定されている空間構成は重要ですが、足切り点は「空間構成」に設定されているわけで、空間構成に含まれている配置計画とか立体構成といった個別の項目に設定されているわけではありません。例えばその中のどれか一つが微妙だからと言って不合格になるわけではないんです。が、同時に、当然どの項目の技能も高めておいた方が良いに決まってます。
このくらいで合格できるはずと思い込んでいても、結局上位4割に入れるような技能を示せなければ不合格になるからです。
学科の試験でも目標が90点という受験生は少数派かと思います。
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| 設計製図での足切り点は今のところ空間構成のみ |
他の受験生にどれだけの技能があるのか。毎年変化する受験生達の技能を、毎回把握できるわけありません。つまり、時間内に完成出来るのを前提として、限界まで自分の技能が他人より高い事を示していく以外の道はありません。もちろん優先順位が高いのは、学科試験には無く、足切りの有る空間構成の技能ですが。
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| 空間構成とは |
当たり前の事ですが、上位に入るというのは、いろんな受験生がいる中で自分の技能がより高いと評価してもらえる状態です。
例えば、
・要求にないから特に何も計画してないし、考える余裕もありません。
・何となく吹抜けを計画しました。切断位置にはしてません。
・下階の廊下と屋上広場の位置を平面的に合わせ、廊下の上部にトップライトを計画。
・吹抜けを計画し、それを活かして自然採光や自然換気を計画しました。吹抜けが切断位置で、矢印とか補足文章も書きました。(または計画の要点にイラスト)
・光庭をetc
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| 立体構成の技能差 |
仮に自分が立体構成の採点をするとして、同じ点数にするでしょうか。
普通に考えれば、立体構成の点数に差をつけると思います。仮に立体構成の能力そのものに差がなかったとしても、です。
・吹抜けと光庭、どっちの点数が高いか
立ち止まってばかりいても仕方がないので、そろそろ本題に進んでいきましょう。
立ち止まってた時に例に出したように、立体構成の採点の要素にはいろいろあります。いろいろある中でも、やっぱり吹抜けとか光庭が分かりやすい要素となっています。
そこで、とりあえず吹抜けと光庭について、立体構成の視点で技能の比較をしてみます。
技能が高ければ点数も高いでしょう。
一応前提条件として、どちらも同じくらい効果的に計画されている事とします。例えば上階部分が全部壁で塞がってるだとか、そういう訳の分からない無意味な吹抜けを計画しても、立体構成の技能があると判断されるわけありません。
重要なのは「有るか無いか」ではないんです。
そして改めて言っておきますが、吹抜けや光庭を設けないとダメって事じゃないです。他の楽な方法で立体構成の技能を示せれば、それに越したことはありません。
また、立体構成で高得点を狙うことは、他の空間構成の要素(ゾーニング・動線計画とか)のレベルが低すぎると逆効果です。立体構成以外の技能を高めることが先になるわけです。
実際に吹抜けがあるパターンや、光庭があるパターンで本試験問題を解いてみれば分かることですが、技能の高さとは、計画全体にそれらの影響がどれくらいあるかとも言い換えられます。
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| 1階の光庭と3層吹抜け |
共通点として、2階と3階に床が無いため、どちらも平面計画上そこには何も設けられません。2階にも3階にも「全く同じ位置」に存在する、室などとして利用できない空間をうまく計画するというところが、立体構成の技能が必要になってくる部分かと思います。
そして差があるのは1階部分ですね。
吹抜けの1階部分は室内であり、室や廊下などとして利用することが出来ますが、光庭の方は外部となっているので、建物内部の主な動線空間などとしては利用できません。
また、その形状としても、吹抜け直下の空間は、吹抜けの大きさ以上のホールなどであれば良いのに対して、光庭はやってもせいぜいピロティにするとかくらいで、自由度は低いです。最上階であれば、平成25年のようにルーフバルコニーとかにはできそうですが。
以上から、より立体構成の技能が必要で、より点数が高いのは1階光庭の方なのかなと思います。同じ考えで、例えば2層吹抜けとか2階光庭となると難易度は下がると思います。もうちょっと標準解答例での光庭を見てみたいですが、おそらくあまり示されることは無いでしょう。
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| さすがに住宅部門とは連続性ではなくプライバシー |
立体構成の技能だけ見れば、屋上にトップライトでもほぼ同等だと思いますが、ゾーニングの採点で点差の付く計画と言えそうです。





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