2016年7月5日火曜日

空間構成 ゾーニング・動線計画(3) ゾーニングのレイヤー分け

実務で図面と関わっている方はCADを操作することが多いと思います。
CADで作図する場合にはレイヤー(画層)というものを利用したりするわけです。


仕事で手書きの図面を引いたことがないので分かりませんが、CADを利用する一番の恩恵はたぶんその修正のしやすさではないでしょうか。そして更に修正しやすくするためにレイヤーを使います。寸法のレイヤー、文字のレイヤー、同じ直線であっても下地のレイヤー仕上げのレイヤー、同じ寸法であってもetc

以前の記事でゾーニングの種類について触れていますが、もうちょっとだけ掘り下げてみたいと思います。
ゾーニングとは、性格の似た室や区画をまとめて計画していくことです。
過去問を眺めてみると、さまざまな性格が室に設定されているようです。

・部門
・上足、下足
・利用時間
・貸出手続前の書籍を閲覧することが出来るか出来ないか
(名前が長い)
・交流の場
・商業施設
・宿泊者専用(カードキーを持ってるかどうか?)

さまざまな室の性格

他にもいろいろあるかもしれません(静粛・喧騒とか)。
とりあえず課題文中で「適切にゾーニングし」と言われている「部門」を一層目のレイヤーとすると、そこに重ねるようにして二層目三層目のレイヤーが乗ってくるわけで、レイヤーごとにゾーニングしていくことになります。

平成15年や平成19年、平成20年、平成26年10月のように、部門そのものに上足や利用時間が設定されていると、別レイヤーとしたところで、一層目のレイヤーとまとまりが一致してしまう為、部門のゾーニングさえ出来てしまえば別レイヤーのゾーニングも自動的にOKとなります。あとはハッチングとか破線で囲うとかの指示があれば作図するだけ。

1層目=2層目

しかし、平成12年や平成24年、平成26年沖縄のように二層目のレイヤーを室毎や部門をまたいで設定することで、部門のゾーニングとは別のゾーニングを計画しなくてはならない(又は計画することが出来る)わけです。

1層目≠2層目

また、平成27年ではレストランとギャラリーに商業施設としての性格を与えることで、建物内部だけではなく、周辺環境とのゾーニングを意識する内容となっています。周辺環境(2)参照

周辺環境とのゾーニング


ここで、二層目以降のレイヤーをしっかりゾーニングする(同フロアとは限らないし、建物内ですらないかも)受験生と、しない(店舗Aはきっとコンビニだから離れてても問題ないよ)受験生がいるわけですが、どちらがいいかは兎も角、ゾーニングを計画する受験生がいることだけは間違いありません。

しない受験生


設計製図の試験は作図用紙がA2サイズと決まっているので、建物のボリューム的に、ある程度上限があります。
ゾーニングの難易度にも限界があるように思えますが、レイヤーを増やすなり、レイヤー内のゾーン数を増やすなり、やりようはあるということです。
もちろん増やせば増やすほど自由度がガタ落ちになるので、そういう意味では限度があると言えそうですね。


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