2016年3月11日金曜日

合格基準(2)

改めて合格基準を見てみます。

前回は試験制度の見直しの際に公表された内容でしたが、
今回は毎年合格発表の際に公表されているものです。


合格発表後とは言え、この内容の書き方は毎年ほとんど変わらないので、
次回の試験後にも大体このような内容で発表されます。
ただし、構造計画と設備計画の書き方は計画の要点の内容となっているので
具体的な内容自体は変わります。

兎に角、この合格基準をクリアできるようにしておけば良いわけなんです。


まず初めに「設計製図の試験」って何なの?が書かれています。

「とりあえず与えられた内容及び条件を充たした計画で設計図書等を作成してくださいね。
その設計図書を見て、採点のポイントに書いてある項目で知識及び技能があるのかどうかを判定しますよ。
あれば合格、不足してたら不合格となります」

そんな感じのことが書かれています。採点のポイントを見れば分かりますが、設計条件とはただの前提条件に過ぎません。

この採点のポイントを見てみると、設計条件に関する項目は、(5)の重大な不適合だけです。
重大な不適合とは「採点結果の区分(成績)」のランクⅣに出てきます。

(1)から(4)についても、設計条件に関わってくるものはありますが、基本的に設計条件はランクⅣの判定くらいにしか使われていません。

設計条件を充たしたのになんで不合格なの?
当たり前としか言いようが無いです。
(5)しかできてなければランクⅡとかⅢになるわけですから。
ここに書かれている通りなんです。ここが旧試験と大きく違うところですね。

実際のところ設計条件なんて敷地や階数、要求室とか利用人数などのメインの物があれば計画はできます。
なんで特記とかで余計な条件をつけるのか、それはある程度方向性を示してくれたほうが計画しやすいからってだけなんです。条件があればあるほど答えが決まってきてしまいますからね。
そして、それは旧試験のやり方でもあります。

特に空間構成に関しては、たとえフリープランニングであっても採点することは可能です。
むしろフリープランで空間構成の特訓をした方が良いと言えます。

ところで、設計条件(動線に配慮とか連続性とか)は、充たせば充たすほど空間構成の点数があがるように出来ています。
つまり設計条件を守ることが点数になるのではなく、そこそこ充たしてランクⅣだけ気をつければ、あとは点数を稼ぐための道具として使い、うまく使えれば合格に近づけるというわけです。

では、設計条件とはどれくらい充たせば良いものなのか。それも書いてあります。

(5)の①から⑥は守るとして、それ以外については、一番下に「その他設計条件を著しく逸脱しているもの」と書かれています。

著しく逸脱してるって相当ですよ。①から⑥をクリアして、それ以外の設計条件はある程度満たしていればランクⅣにはならないと言っているわけです。
もちろんその程度が分かりませんから、できるだけ充たしておきたくはなる、というくらいです。

そして、あとは設計条件を使おうが我が道を行こうが、(1)から(4)の点数が上位40%くらいに入っていれば合格。そういう試験ですよ、と試験元は毎年言い続けているわけです。

この毎年公表されている合格基準には書かれていませんが、制度見直しの際の合格基準には空間構成に足切り点を定めるとあります。

これは(1)の空間構成が、採点の中で最も重要であるということを言っているわけで、まずそこができていなければ合格はありえません。

それが出来た上で、「専門分化している建築設計を調整し、取りまとめていく能力」を確認するから構造・設備とかも勉強してねということなんです。

勉強の優先順位としては、まず空間構成、それから構造・設備、そしてそれらを表現・伝達するために図面や記述となるわけです。


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