2016年3月6日日曜日

空間構成 建築物の立体構成

空間構成の定義の中には立体構成があります。
立体構成は、もはや軽視しているどころの騒ぎではなく、存在自体が頭に無い受験生がいるほどです。
わざわざ足切り点のある項目で、減点されに行く必要はあんまりないので、できれば計画したいですね。


立体と言うからには三次元の話になります。平面図では二次元の情報がメインになるので、
それに加えて、高さ方向の計画を伝えやすい断面図が立体構成の採点でチェックされているわけです。
また、計画の要点にそれらしい項目があれば、当然そこもチェックされます。

その為、断面図の切断位置というのは、作図量が少ないだとか、そういう訳の分からない理由で
決めるのではなく、普通に立体構成を伝えやすい場所で決めます。

要求図書の断面図の特記事項にも「建築物の立体構成がどうのこうの」と書かれています。
この「立体構成がわかる」という言葉はいつから書かれていたんでしょう。
少なくとも昭和60年の課題文には書かれているようです。
そんな昔からあるわけなんですよ、立体構成の採点は。


じゃあ、どこを切って何を計画すればいいの、ということになります。

事務所と老健の、立体構成がわかる断面図
平成21年と平成23年の断面図です。
普通の断面図にしか見えません。どうやって立体的な計画を採点したのか、全く分かりません。
平面図に出てこない情報と言えば、天井高くらいでしょうか。確かにちょっと変化があります。

他の空間構成の項目でもそうですが、項目ごとに難易度が低い年と高い年があるようです。
点数は一緒でも難易度を調整することで、点数に差をつけることが出来そうですね。

言い換えれば、これらの年は立体構成の点数で差がつかなかったのかもしれません。
その結果、立体構成は採点されなかったように見えるかもしれませんね。
でも、合格基準に書いてあれば、点数は間違いなく確実に存在しているはずです。たぶんね。


他の年を見てみます。
立体構成ネタは沢山あるんですが、分かりやすく比較しやすいということを考慮し、平成22年と平成27年を採用した。(←計画の要点では「どう考えて何をしたのか」を書きましょうの例)
平成22年のエントランスホール
ものすごく具体的に指定されています。
最近の傾向や試験制度の見直しの主旨を考慮すると、このような細かい指示は今後減っていくことが容易に想定できます。

今時の言い回しだと、「階段を設ける」ではなく、「空間の連続性を考慮した吹抜け」となったり、「トップライトを設ける」ではなく、「吹抜けを設けて自然採光を確保する」のような表現になってきています。

例えば「吹き抜けを設け、自然採光を確保する」という指示に対して、外壁に面した位置に吹抜けを設けるとか、別な方法で設計条件に対応するという方法もあります。
でも、どのように計画すれば立体構成の点数として、他の受験生に差をつけられるのか、これを考えることが、上位40%に入ること、つまり合格することに直結するわけなんです。

要求図書の断面図には、立体構成のわかる断面として吹抜け部分を切断位置としてねと言われたりするわけですからね。

平成27年のエントランスホール

計画の要点でも吹抜けを活かした空間構成が問われています。合格基準にも書いてありますが、空間構成には立体構成が含まれています。
「吹抜けを活かした立体構成」としなかったことからも、吹抜けを活かしたゾーニングとかでも良かったのかもしれませんが、立体構成がわかる断面図の切断位置に吹抜けが指定されていることからも、立体構成について記述するほうが、無難と言うか簡単だと思います。

その為の要素としては、いろいろあるのかもしれませんが、過去問から考えてもトップライトがポピュラーと言えるわけです。特記事項の自然採光を確保するというのはそのヒントと捉えることも出来ますね。

平成26年までの課題では吹抜けの位置さえ決めてしまえば、トップライトはその上部に計画するだけでしたが、平成27年では基準階があるため、トップライト等の配置は全てのフロアの計画に影響するものとなっています。
そのため、トップライトを計画することは、立体構成がよりできているという評価、つまり他の受験生と差をつけやすい要素だったと言えます。

あとでまた説明しますが、こうすれば設計条件違反にはならないという考えは、ランクⅣにならないというだけです。

せっかく受験するのであれば、ランクⅡを目指すのではなく、ランクⅠを目指しませんか。


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