2016年3月22日火曜日

周辺環境(1)

合格基準で説明した周辺環境への配慮。
周辺環境に配慮した建築計画、配置計画と書かれている上に、「具体的対応について」の中で、「建築計画(略)に関し配慮した事項、周辺環境に対し配慮した事項」と書かれていることから、同列と言うか、全体にかかってくる要素として扱われています。


・建築計画に関し配慮した事項
・周辺環境に対し配慮した事項

新制度の課題の中で、分かりにくいというか騙し討ちみたいなものとして、平成25年の周辺環境が挙げられます。

あやしい傾斜
敷地の図面では、南側に明らかに良好な景観ぽい湖があり、しかも「遠くに山々が見える」とか書いてあります。


特記事項でも景観の良好な南側に向けたくなるような条件が書かれています。

展示物に意識を集中させる為、駐輪場を配置して視線をブロックした。

なのに、標準解答例②ではラウンジも浴室も北側を意識したものとなっていて、唯一エントランスっぽい空間である展示コーナーの南側には、ここじゃなくてもいいのに、わざわざ駐輪場を設けて視線をブロックする始末。ブロックまでしなくても良くないですか?

2階に計画されている交流できそうなルーフバルコニーも北側は良く見えますが、南側には2階部分があるため、景色が良いことになっている南側がよく見えません。

ガラス越しには多少見えますが・・


要するに、「北側は周辺環境として傾斜した地形があるんだから、山かなんかがあるの分かるでしょ、そっちも良好な景観なんだよ。」とか、そういうことを示したかった可能性は否めません。

敷地の断面図をもう一度見てみると、

エントランスホールに取り入れることが出来る周辺の自然景観は

・遠くに見える山々
・高低差があり、見えたとしても遠くの方が見えるかもな
・見上げる視線での北側の樹林

多分どれでも良いと思います。ただ、エスキースのパターンとして南一択ではなく、北側の傾斜と湖手前の高低差には気がついた上でいろいろなパターンを検討しておきたいところです。

そしてゾーニングや配置計画がうまくいくプランがあればそれで行こう!となるわけです。

断面図の切断位置では、エントランスホールの特記事項に対応して、中庭を設けた上で北側の2階部分をルーフバルコニーとし、世界遺産の自然景観をエントランスに取り入れたことを伝達したかったということなんでしょうか。
断面図で表現していることや、計画の仕方から、周辺環境立体構成の複合的な採点要素であるとも言えます。

言い換えると、エントランスホールの特記事項にある周辺環境を考慮するべき設計条件を使って、立体構成をうまく伝える断面図を書き、空間構成の点数の内、立体構成で高得点を狙った計画と言えます。

エントランスホールに北側の樹林の景観を取り込む「立体構成」

もちろん南側に向けたってOKだし、ほとんどの受験生が南向きなんですが、この課題では北側も山っぽい地形になってるからそっち向けてもいいよくらいに受け取っておきますか。

このように、周辺環境は要求室の配置に深く関わってくる要素なので、敷地の図面も注意して見た方がいいかもしれません。



ところで、全然関係無い話なんですが、富士山が世界文化遺産登録されたのは平成25年6月。設計製図の試験課題発表は7月です。

条件に書くまでもない、取るに足らない山
2階北側にあるアトリエでの創作活動も捗りそうです。

富士山かどうかはどうでも良いんですが、道の駅やサ高住など、試験元は時事問題が好きそうな傾向も垣間見せているので、特に国交省に関係しそうなニュースには目を光らせておく必要がありそうです。

深読みしすぎは厳禁ですけどね。


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